アクセス解析

WEBサイトを公開すると、どのようなユーザーがどのような形で閲覧しているのか?どこからWEBサイトを知り来たのか?などが気になるかと思います。この例は興味だけでなく、WEBサイトを保有する企業なども日々この情報を把握し、企業活動にあったユーザーにいかに効率良くかつ有効的に見てもらい企業活動に役立てるかを考えWEBサイトを構築しています。このことは一般的にWEBマーケティングといった言葉で語られ、色々な解析方法やジャンルが確立されています。

このWEBサイトのアクセスを把握する便利なツールがGoogleから無料で提供されています。今回このGoogleが提供するアクセスを把握するツールを設定して行きます。

Search Console

WEBサイトを公開し運営するとどこかで耳にするSEOという言葉があると思いますが、簡単に言えばGoogleのような検索サイトからのアクセスをどうやって集めるかという手法を要約したのがSEOという言葉になっています。

WordPressのWEBサイトを公開した際、商用目的ではないので、特に大量なユーザーの閲覧を目的としていないのでSEOの必要性はなかったのですが、WordPressには便利なプラグインが多数用意されておりその一つにSlim Statというログ解析をするプラグインがあり、当初からインストールしています。目的がアクセスログを見る事で、急な大量アクセスがあった場合などハッキングなどの不審なアクセスを見つけたりする為にセキュリティ対策として導入しています。

  • WordPress プラグイン

Slim Stat(Opens in a new tab/window)

Slim Statはかなり優秀なソフトで、すべてのアクセスのIPアドレスを記録しています。Botか人かの判別やPCかスマホ、iOSかAndroidかや、ブラウザの種類や画面サイズなどの情報を整理して表示しますので管理画面にログインしたら必ず目を通すようにしています。


公開から数ヶ月経つと、アクセスが自然に増えています。その原因にGoogleのBotやBingのBotがサイトを訪れて、GoogleやBingにインデックス登録してくれています。※一時、GoogleやBing、Appleを含めBotのアクセスが急増したのですが、これはおそらくBigTechのAI競争の影響で、各社がAIに学習させる情報を収集していたのではないかと考えられます。

自身のサイトがGoogleやBingにインデックスされているか確認するにはブラウザの検索にsite:ドメインを入れて検索することで確認する事が出来ます。実際に私のWEBサイトを見ると結構な数のページがインデックスされていることがわかります。ニッチなキーワードなのでそこからの訪問者数は大した事はありません。

検索エンジンに自分のWEBサイトがインデックスされたかの確認は


site:hooked-on01.comを検索フィールドに入れると確認出来ます。

https://www.google.co.jp(Opens in a new tab/window)

https://www.bing.com(Opens in a new tab/window)


検索するとインデックスされたページがわかります。私のWordPressのWEBサイトは、日本語、英語、写真と3つに分けているのでGoogle,Bing各130ページ程度がインデックスされています。

検索からのアクセスなので、訪問者はなんというキーワードで検索してサイトを訪れてくれたかが気になります。私自身かなり古い知識でWEBをみていますので、Googleのアクセスはリファラーで取れると考えていたのですが、Googleの検索ワードはリファラーでは取れなくなっていました。。。

知人のエンジニアに話をしたら浦島太郎と大笑いされて、10年以上前からGoogleの検索ワードはリファラーでは引けないと言われ、ワードを調べたかったらGoogleのサーチコンソールを使うと良いと教えてくれました。知人のアドバイスを受け早速Googleのサーチコンソールを設定し、検索からのアクセスを見て行きます。今まであまり気にしなかった検索エンジンからのアクセスや、上位にランクされる言葉や記事などがわかりやすく、もう少しちゃんと検索を解析したくなり試しにSEOツールを入れて、良く言われるページの構造化とか、記事の質や閲覧しやすさ、写真の使い方などが少しわかってきます。


実際の設定

ここまでの話は、WordPressで作ったブログの話で、今回はこのGoogleのサーチコンソールをDrupalで構築している当WEBサイトに設定して行きます。

Google Search Console(Opens in a new tab/window)

にアクセスして、ログインします。Googleのアカウントが必要なので、初めて使う方はGoogleのアカウントが必要になります。私は過去にWordPressのサイトで使用しているので、ログインしてプロパティの作成をします。(ドメインやページ登録)


Search Consoleへのドメインの登録は

  1. ドメイン(ドメイン内の全てを対象とする)
  2. URLプレフィックス(指定のページを対象とする)

のどちらかを選びます。過去に同一ドメインをURLプレフィックスで登録していたので今回は

  • drupal.hooked-on01.comのドメインを登録します。

登録すると、google-site-verification=43桁のコードが発行されます。このコードをDNSのTXTレコードに追加します。


  • 詳しい設定はGoogleチュートリアルに記載されています。

https://support.google.com/webmasters/answer/34592(Opens in a new tab/window)


DNSのTXTレコードに追加するので

  • Xserverのサーバー管理にログインして、DNSレコードの設定をします。

ドメインを選択し、DNSレコードの追加を選択しTXTを選択し、google-site-verification=43桁のコードを入力して登録すると

drupal.hooked-on01.comのサーチコンソールの設定が完了します。


※XsereverのDNSレコード設定の注意点

XsereverのDNSレコード設定でサブドメインのレコード設定を行うと初期化され該当するサブドメインのAレコードが削除されてしまいます。

DNSレコード一覧を確認し、Aレコードが削除されていたら、Aレコードを追加するようにして下さい。サブドメインとIPアドレスを入れTTLを3600とするだけです。Aレコードが削除されるとドメインがIPアドレスに紐づかなくなるのでページが表示されなくなってしまいます。※IPアドレスはメインドメインと同一です。


設定が完了したらサーチコンソールの確認を行い緑のチェックがつけば登録完了です。

確認をし忘れたら、URL検査のライブテストを行えば設定の確認が出来ます。

実際のインデックスは、GoogleがBotでクロールするのを待つかサイトマップを登録することでGoogleがBotでクロールするように申請し所定の条件を満たすことでインデックス化されます。サイトマップ登録はXMLファイルを登録する必要があり、Drupalでサイトマップを吐き出す機能がどこにあるかの確認をしていないので、機会を見つけてサイトマップをどうするかを調べ登録したいと考えています。

Google Analytics

Google Search ConsoleはWEBサイトの流入元でGoogle検索からのデータを解析するツールになります。それ以外のアクセスや、アクセスしたユーザーの属性や地域、端末情報やリピート、閲覧ページや滞在時間などを調べるツールがここで紹介するGoogle Analyticsになります。

ただ、Google Analyticsは元IPなどの情報を見る事が出来ません。WordPressのSlimStatは元IPなどを見る事が出来るので、Drupalで同様に利用出来るツールがあれば別途導入したいと考えています。現時点では選定できていないので、元IPはXserverのアクセス解析で見ることができるのでそれで代用しています。

Google Analyticsは2023年以降GA4と呼ばれるツールになり、設定もGoogle Tagを使って設定するような形になっています。もともと、発行されるJava Scriptのコード付きのソースをヘッダーやフッターなど常時表示される箇所に貼り付けるイメージでしたが、簡単なIDをモジュールに入力して設定します。


実際の設定

アナリティックスの設定は、Googleアカウントにログインして、Googleアプリ選択タグの下の方にあるのでそこをクリックします。私の場合は過去にWordPressで設定していますので、サブドメインを追加して行きます。

  • Googleでの設定
  1. Google Analyticsの設定画面内の上部右に、自分のアカウントが表示されていますが、その左側に4つの四角のマークがあるので、そこをクリックします。
  2. Google マーケティングプラットフォームと表示され、アナリティックスの下にタグマネージャーとあるのでこのタグマネージャーをクリックします。
  3. アカウント、Googleタグの表示があるので、Googleタグを選択します。
  4. タグマネージャーの画面が表示され、過去に設定したGoogleタグが表示されます。このGoogleタグにアナリティックスが設定されています。ここに今回drupal.hooked-on01.comを追加します。
  5. ドメインの設定を選択し、ドメインを追加します。この設定はクロスドメイン測定となっています。ここでドメインを追加し、元々、取得していたGoogle AnalyticのIDをDrupalに設定します。

  • Drupalでの設定

DrupalでGoogleTagを設定するモジュール

https://www.drupal.org/project/google_tag(Opens in a new tab/window)

をインストールします。インストールは指定通り、Composerを使います。

$ composer require 'drupal/google_tag:^2.0'

  1. インストールが完了し、有効化すると環境設定のウェブサービスの下にGoogle Tagが表示されますのでそこをクリックします。
  2. 設定は簡単で、/admin/config/services/google-tagのTagSettingにGoogleタグで指定されたGから始まるIDを入力し保存するだけです。

  • Googleでの確認
  1. 保存をしたらGoogleアナリティックスの画面に行き、左下の管理をクリックして、プロパティを選択し、データ収集と修正、その下のデータストリームを選択します。
  2. WEBストリームの詳細画面が表示されますので、下にスクロールしていくとタグの実装手順を表示する項目があるのでここを確認すると右にデータフロー発生中と表示されていますのでここをクリックします。
  3. 実装手順の画面が開き、プラットフォームを選択をクリックし、Drupalを選択します。
  4. 画面下までスクロールを行いウエブサイトをテストするフィールドにドメインを入れスキャンします。
  5. 右に緑色のチェックマークがつけば、Googleタグ経由でアナリティックスがDrupalに設定されています。

以上で、Google Analyticsの設定が完了し、サーチコンソールとアナリティックスが利用可能になり、アクセスしたユーザーの動向や、サイトへのGoogleからの流入ワードなどが確認できるようになります。

今回、私の例は、元々WordPressで作成していたWEBサイトのDrupal版ということもあり、同一ドメインのサブドメインでの設定となり、元々、設定していたサーチコンソールやアナリティックスに追加するような設定となっていて、新規に設定する方とは異なる部分もあります事をご容赦ください。本来、新規からの設定を記事でわかりやすくまとめる方が良いのですが、私自身が運用上実際に行ったサブドメインに追加した設定内容の記事となります。

アクセス解析の設定は完了

文章が長い割に、レアなケースでの設定情報となり、Drupalで初めてGoogleのツールを利用する方の参考にはならない記事となってしまった事を反省しています。半ば備忘録的な意味合いもあり、実際に行った作業を記事にしている関係で、これからDrupalを使ってみたい方や、使い始めて、設定で躓いた方の参考になる記事をと考えていた事とは異なる記事内容になってしまい、運用の備忘録が必ずしも閲覧される方の参考にはならないという記事の難しさを痛感した今回の記事になります。

次項は、アクセス解析を設定したので、Drupalで構築したWEBサイトのパフォーマンスを検証してみたいと考えています。

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