公開するための準備
これまでの記事は、Local環境でDrupalを動かし、基本的な設定や躓いた設定、感じた事を記事にまとめていますが、今回、サーバーにアップロードを行い実際に公開していくまでの過程をまとめていきます。
インフラ環境
Xserver Business Standard
Xserverのビジネスプランをリーズナブルに利用できるプランで、法人やビジネス用途に最適なプランです。数千を超えるページ数や大量アクセスを必要としないのであれば十分なプランでWAFなどのセキュリティもパック化されており、専門レベルの知識がなくても安全にWEBサイトが運営出来るおすすめなプランです。元々WordPressのWebサイト運営で使用していたので、ここにサブドメインを切りインストールしていきます。
Xserverの提供するレンタルサーバープランではDrupal10系の公式動作確認が取れていないので、当初インストールについて考えましたが、とりあえずインストールを行い、問題があれば、動作が問題ないVPSのプラン導入を考慮する形で進めていきます。
レンタルサーバープランは共有のレンタルサーバーでroot権限がないので、PHPのバージョンや composerなどのインストールの問題とか心配でしたが、実際にインストールと公開まで行けましたので利用は可能です。
ただし、私の利用環境ではCivic Themeのサブテーマのインストールに必要なNode.jsの18.14以上が利用不可であるので、後々VPSの環境を別途用意する必要があることが確認出来た事も収穫です。
- Xserver Business Standard
- PHP 8.3.7 ※Xserver 管理画面で設定
- MariaDB 10.5.19 ※Xserver 管理画面で設定
- Composer version 2.7.7 コンソールにてインストール
- CentOS Linux" VERSION="7 (Core)" OSはCentOS 7でした。サポートの終了が完了していますので後々RedHat系のAlmaLinuxやRocky Linuxなどに変わっていくのではと思います。
Node.js 16.20.0 17以下までしかインストール不可
Civic ThemeのサブテーマはNode.js 18.14以上が必要
SSHの設定とOSとDBの設定
コンソール上からの作業が必要なのでSSHを使えるようにします。
1. Xserverのサーバー管理にログインしSSHの鍵を取得しダウンロードします。
2. ダウンロードしたSSHの鍵xb778866.keyをローカルの.sshに登録
3. 以下でXserverにSSHで接続します。
$ ssh -i ~/.ssh/xb778866.key -p 10022 xb778866@xb778866.xbiz.jp
// ここでのxb778866はXserverのアカウントになります。 //
SSHでログイン出来るようになりました。
DBの設定
DBの設定
Xserverのサーバー管理にログインしDBの設定を行います。
MySQL設定にてMySQL追加よりDB名、USER、パスワードを設定、MySQL情報のホストないしIPアドレスも控えておきましょう。DBはMySQLではなくMySQL互換のMariaDB10.5を選択しています。
PHPのバージョン切り替え
PHPは7系になっていたので最新の8.3系に切り替えます。
1. Xserverのサーバー管理にログインしPHP.ver切り替えでphp 8.3.7を選択します。
2. php -vでphpのバージョン確認 7.1.0などもし変更されていなかったらパスの問題を疑う
3. 利用可能なPHPを確認
$ find /opt/php-*/bin -type f -name 'php'
4. バイナリーフォルダ作成
$ mkdir $HOME/bin
5. 作成フォルダからシンボリックリンク
$ ln -s /opt/php-8.3.7/bin/php $HOME/bin/php
6. .bashrcのパスを書く
$ vi $HOME/.bashrc
// これを記述 //
export PATH=$HOME/bin:$PATH
7. .bashrcの有効化
$ source ~/.bashrc
8. バージョンが指定のものに変わったかの確認
$ php --version
PHPのバージョンを8.3系に切り替えました。
Composerのインストール
DrupalのインストールにComposerは必須なのでインストールを行います。標準ではインストールされていないのでインストールを進めていきます。インストール方法は以下の公式サイトにて解説されています。(英文)
https://getcomposer.org/download/ にPHPコマンドは記載されています。
1. コンポーザーの確認 恐らくインストールされていません。
$ composer --version
2. インストール
$ php -r "copy('https://getcomposer.org/installer', 'composer-setup.php');"
$ php -r "if (hash_file('sha384', 'composer-setup.php') === 省略
$ php composer-setup.php
$ php -r "unlink('composer-setup.php');"
3. Composer pharの設定 pharをHOME/bin/composerに移動
$ mv composer.phar $HOME/bin/composer
4. $HOME/bin/のパスはPHPのインストールで設定済みなので有効化
$ source ~/.bashrc
5. インストールの確認
$ composer --version
コンポーザーのインストールが完了しました。
インストールの準備完了
以上で
- PHPのバージョン10.3以上
- MariaDB 10.5以上
- Composerの最新版
が揃いましたので、Drupal10.3.2のインストールを行い、Civic Theme1.8.1のインストールを行います。
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